「自分の心を深く見つめて、劣等感などマイナスの部分を取り除いていく」と言う考え方は、広く言われていることでもあり、多くの人に当てはまる方法だと思います。
しかし、この考え方の問題点は「自分のことしか考えていない」という点です。
大抵、劣等感に悩んでいる人は、自分のことしか考えていなくて、他の人のことを考えることが出来ない状態の方が多いようです。
劣等感との闘いに、時間を費やすことは無駄ではないかと思いますが、一生を費やすほど重要な課題でもありません。
優越感というのも、実際には劣等感の裏返しである事が多いものです。
「私はこんな事で悩んでいる。こうして高尚なことを悩み続けているのは、おそらく世界でも私一人であろう。」などと考えているとするならば、タコツボに入っているタコと同じ感覚に陥っていると言えるでしょう。
「このツボの世界こそ、誰にも犯されない神聖な場所だ」と思い込み、劣等感を克服しようと頑張っているのかも知れませんが、他の人がどんなことで悩み苦しんでいるのか迄は、考えが及びません。
それよりはタコツボから飛び出して、「自分の様に悩み苦しんでいる人がいるのなら、自分が克服して来た経験を教えてあげよう。」そう思うことの方が、生産的で建設的な生き方といえます。
教えてあげようとする経験や知識が、全ての人に当てはまらないかも知れませんが、この広い世界の中には「あなたに教えて貰った事で救われました!」という方が必ず出てくるはずです。
「私が苦しんで来たことも、意味があった。自分の人生もまんざらでなないな。」と思う優越感は、いくらあっても良いと思います。
何故なら、あなたの勇気で、確実に世の中が良くなったのだから、もっと自分自身に自信を待っても良いかと思います。